松下椎茸の原木乾燥椎茸 120g
松下椎茸の原木乾燥椎茸 120g
肉厚で濃厚な味と香り
椎茸には「原木」と「菌床」の違いがあることをご存じですか?室内でひと月をかけずに収穫できる人工栽培の菌床椎茸に対し、原木椎茸は山の中の自然栽培。時間をかけて成長するので、ぷりっと肉厚で、味も香りも濃いのが特徴です。
無垢食堂レストランの料理長が「特に肉厚で、よくだしが出るから、料理がおいしくなる」「和風の料理にも洋風の料理にもよく合う」と絶賛するのは霧島の山の中で松下さんが育てる原木椎茸。煮物やたたきなど、毎日のレストランメニューに登場して人気です。
松下実雄さんが原木椎茸栽培を始めたのは、今から40年ほど前のこと。鹿児島県最古の木造駅舎として知られるJR肥薩線・嘉例川駅にほど近い山の中です。農薬を全く使わずにできる作物であることも魅力だったそう。当時、椎茸の産地・大分からも多くの開拓民がやって来たといいますから、いかにここが椎茸の適地であったかがうかがえます。
植林から栽培まですべて自然の力で
松下さんは杉山に原木用のクヌギを植林し、こつこつと“ほだ場”を広げてきました。伐採できるまでには25年を要する気の長い仕事です。伐採した“ほだ木”に椎茸菌のコマを打ち、山水と雨水だけを与えて2年。原木椎茸はようやく収穫の日を迎えるのです。松下さんによると「山の木陰と嘉例川の寒暖の大きさが肉厚でおいしい椎茸を生む」のだとか。
松下さんの“ほだ場”に美しく組まれた“ほだ木”の列は壮観です。下草を刈り、生育進のために“ほだ木”の上下を入れ替えあえて傷をつけるなど、そのすべてを家族で手作業。手間暇かけることが、おいしい椎茸を生むと同時にそれは山を守る仕事でもあるのだと感動させられます。
和食から洋食まで、主役級の存在感
鹿児島の煮しめには欠かせない椎茸ですが、その活躍の場は和食にとどまりません。実雄さんの妻・さえ子さんのおすすめは椎茸の春巻きです。水で戻した椎茸・長ネギ・ベーコンを細切りして炒め、軽く醤油で味付け。春巻きの皮に、とろけるチーズと椎茸などの具を載せて巻き、油で揚げます。椎茸とチーズとの相性が、とてもいい一品です。
無垢レストラン料理長のおすすめは、干し椎茸のポタージュ。水で戻した椎茸を柔らかく煮た後、ブレンダーなどでミキシング。牛乳と生クリームを加え塩とこしょうで味を調えて。洋風料理でもいい仕事をしてくれる干し椎茸です。
ぜひさまざまな料理にお試しください。
松下椎茸
鹿児島県霧島市嘉例川で、クヌギの植林から始め、原木椎茸を栽培して40年。霧島ガストロノミー「ゲンセン霧島」の5ツ星に認定されています。山水や雨水など自然の水だけを使い、除草剤や農薬などは無縁の自然栽培です。収穫は秋から春にかけてですが、干し椎茸は年間を通じて販売。学校給食でも食べられています。九州駅弁ランキングで3年連続グランプリに輝いた嘉例川駅の名物弁当「百年の旅物語かれい川」にも、松下椎茸の煮つけが存在感のある味を添えています。